二つ目のダンジョン。前回のダンジョンで暗くてよくわからなかったので、今回はたいまつを使った。
「結構明るくなるね〜。」と、南。
「ああ、でも、効果は一時的だからな。今回、少ししか持ってきてないから、早めに片付けないとな。」
「そうだね、・・・うわぁっ!」突然、南の前におおきな蜘蛛が現れた。
「気をつけろ!そいつは牙蜘蛛っつーモンスターだ!『縛り糸』でこっちの動きを封じてくるぞ!」キバが解説する。
「えっ、どうすればいいの?」と、南。
「あまり近づくと危ない!そうだ、お前、確かこの間『石つぶて』のアビリティ習得したよな!アレが役に立つ時が来たぜっ!」
「うん、わかった!」南は足元にあった石を拾い上げて、牙蜘蛛に投げつけた。致命傷にはならなかったものの、牙蜘蛛が少しよろけた。
「今だ!行くぜ、南!」
「うん!」
『会心の一撃!』
南は牙蜘蛛を倒した。
「な、アビリティって結構役に立つだろ。」と、キバ。「勾玉は常日頃から装備しておいた方がいいぜ。」
それから数分後。二人・・・いや、一人と一本は敵を次々に倒しながら進んでいった。
「だいぶ奥まできたな。」と、キバ。
「あ、ここに扉がある!」南は少し光が弱くなったたいまつであたりを照らしながら言った。「きっとここが一番奥だよ!」
「・・・えーと、この扉を開ける合言葉は・・・。確か、太郎が前なんか言ってたような・・・。・・・・!そうだ、この扉を開けるための合言葉は、『すいかが食べたい』だっ!!」と、キバ。
「えーと、『すいかが食べたい』。」南は試しに言ってみた。
「あー、懐かしいな、そのセリフ。」しかし、キバが郷愁に浸れただけで、扉には何も起こらない。
「そういえば、心を込めた『すいかが食べたい』じゃないとダメなんだっけ・・・?」と、キバ。
「うーん、じゃあ・・・『かぼちゃが食べたい』!!!」
「かぼちゃじゃダメだろっ!確かに心はこもってたかもしれないけどさ!」
「えー」
「お前のかーちゃんでべそ。」突然、後ろから声が聞こえた。振り向くと、ゆうがおがたっていた。ちなみにかるびはでべそではない。多分。
「・・・ゆうがお!?」南が振り向いた。すると、後ろで扉が開く音が聞こえた。
「えっ!?」キバが勢いよく振り向いたので、キバの切っ先が南のほおを掠めそうになった。
「はい、この扉を開ける合言葉は、『おまえのかーちゃんでべそ』です。」と、ゆうがお。
「ええぇぇぇぇーーーーーーーーーーっ!?」
何はともあれ、南は二つ目の竜の玉を手に入れたのだった。
そしてその翌日、南はゆうがおに、かぼちゃを見つけることができたら再びここに戻ってくると約束し、この村を後にした。
次回予告
うな「次回はついにおれとあぷるの娘が登場だぁ〜!!」
かるび「それはおいしそうですね。」
うな「おれの娘食うなっ!!」
太郎「舞台は僕とうなが出会った洞窟なんだよね。」
かるび「作者の手抜きですか?」
うな「次回、『ツッコみ少女、登場・・・?』なんだ、最後の『・・・?』って。」